Fantastic Traveling 「EPCOTIA -ENCORE-」

Lお題「NEWS DOME TOUR 2018-2019 「EPCOTIA ENCORE」続・宇宙旅行記」

 

"Are you ready? 未開の惑星へ"

 

チケットは外れた。けれど、ありがたいことにご縁があって譲っていただくことが出来た。私はあの日、2018年最後の日、京セラドームにいた。

ドーム公演に入ったのは初めてだった。ドームに入ったこと自体初めてだった。開演時間が近づいていくにつれどんどん埋まっていく席を見て単純に「すごいなぁ」と思った。これだけたくさんの人がNEWSとデート*1をしにこの空間に集まっていること。みんなNEWSが好きだということ。会場中がキラキラしていた。みんなNEWSに会えるのをすごく楽しみにしている。それが言葉を交わさずとも伝わってきた。今回のライブは「EPCOTIA -ENCORE-」。2018年3月から5月まで行われたアリーナツアー「EPCOTIA」のアンコール公演だ。「EPCOTIA」は同タイトルのアルバムを引っ提げたツアーで宇宙旅行がテーマだった。私は5月5日の大阪発EPCOTIAライナー*2に乗って宇宙へ行ったのだがもう最高に楽しかった。今回のアンコール公演が発表されたとき、またあの最高な宇宙旅行に行けるのかととてもワクワクした。コンセプトがはっきりしているほうが創りやすいように思うけれど、きっと実際はそのコンセプトから外れず2時間半最初から最後までやり通すことはとても難しいことだろう。しかも今回はアンコール公演だ。NEWSがアリーナツアーと同じ構成で持ってくるとは思えない。どんな旅に、どんなデートになるのだろう。私はアリーナツアーの青色から今回金色にバージョンアップしたライトセーバー*3を握り締めながらEPCOTIAライナーでその時を待った。

 

 

モニターにこの旅のアテンダントである4人の姿が映し出され、機内では歓声が上がる。待ち望んだNEWSの登場だ。
"声あげろ EPCOTIA 今、時は来た"
増田さんの声がする。私の大好きな声だ。しかしその姿が見当たらない。私はセンステ上部にセットされたEPCOTIAライナーのあたりから降りてくるのではないかと予想し上を見上げて待っていた。アリーナツアーでセンステ上部から釣り下がって登場してきた彼らならやりかねないと思ったからだ。しかし、彼らはセンステを囲うスクリーンの向こう側(内側)にいた。やられた。スクリーンには歌詞が映し出され、中の様子はよく見えないけれど、そのシルエットだけでもうかっこいい。最高。毎回このようにどこから登場するのか予想を立てるのだが、その予想が悪い意味で裏切られたことは一度もない。毎回「はぁ、やられた。最高。もう登場の仕方だけで既に最高。」となる。私がコンサート中最も脈拍が速くなるのはここではないかとさえ思う。彼らがどこから登場するのかわからなくて、でも確かにそこにいて、会場中がソワソワドキドキしているあの瞬間。私はそのおそらく自分の脈拍が最も速くなるあの瞬間が好きだ。

 

"拝啓あの日の僕へ 今はココで立っています"
自担の、増田さんの、涙を初めて見た。
「泣き虫なんですよ 増田貴久は」こう手越さんは言った。*4これまでにも涙で詰まって歌えなくなったことはあったし、メンバーだからこそ知る彼の涙もあるだろう。でも、私はこの時初めて実際にそれを自分の目で見た。…見てしまった。時々考えてしまう。彼が背負っているものの大きさとか、彼がアイドル・増田貴久を守るために今までどれほどのものを切り捨ててきたんだろうとか。私はアイドルである彼が好きだけれど、その"好き"は彼から彼が一人の人間として享受できるべきある種の幸せを奪っていやしないか、とか。考えてもしょうがないし、どうすることもできないし、考えるだけ失礼だと分かってはいるけれど。私は増田さんがこの初めの歌割を歌うのが好きだ。
"拝啓あの日の僕へ"
こう歌う彼の瞼の裏には何が映っているんだろう。20年前の自分か15年前の自分かあるいは7年前か…全然別の"あの日"かもしれないし、それらもすべてひっくるめた"あの日"かもしれない。そんなこと彼にしか分からない。分からないけれど、届いてるといいなと思う。彼の思い浮かべる"あの日"の彼に。

 

 

アリーナツアーで私たちは惑星ケプラーを旅行した。温度や重力が比較的地球と似ているから宇宙旅行先として人気の星らしい。*5おおよそ多くの人が初めての宇宙旅行となるからそこを選んでくれたのだろうか。優しい。さて、そんなアリーナツアーと異なり今回私たちが向かったのはAnniversary星だ。いちごの形をしたその星は人類未踏らしい。惑星ケプラーが含まれる系・クリーゼ系にはAnniversary星は入っていない。すなわち、惑星クリーゼからはまた離れた別の場所にあるのだろう。いちごは8月に行われた15thアニバーサリーライブ「Strawberry」のモチーフだ。

 

 

"明日っからまた日、月、火"
初めにいつも通り小山さんの煽りでジャンプを要求される。京セラは飛んじゃダメなんだよ…!と思いつつ、みんな分かっているので各々身体を揺らしたり膝でリズムをとったりペンラを振ったりして楽しむ。小山さんの煽りが好きだ。曲を邪魔することなく、こちらをうまく参加させてくれる。簡単そうにやってのけているけれどこれは結構な技量がないとできないことだろう。リズム感とかテンポや間の取り方とか語調とか。彼のおかげで会場に一体感が生まれる。小山さんの煽りで鍛えられたNEWSファンのライブ参加力は群を抜いているのではないかと思う。あと、めっちゃ歌うし。これは他のグループのライブDVDを見て気づいたことなのだが、NEWSはファンにすごく歌わせる。あまりに自然に歌いすぎて気にも留めていなかった。曲の並びによってはずっと歌ってるんじゃないかって時もある。それくらいNEWSはファンに歌わせるのが好きだ。まぁ多分言われなくても勝手に歌っちゃうんだけど。ファンも歌うのが好きだから。こういう風に煽りに乗ったり、歌ったりしていると自分もこのライブの構成要素の一つなんだなと感じて嬉しくなる。

 

 

そしてこのあたりで惑星Festivalにワープし、着陸したらしい。興奮のあまりもはや記憶が曖昧である。早く円盤ください…

 

 

"Baby チャンチャンチャンカパーナ チャンカパーナ"
ちょうど3年だ。ちょうど3年前の「2015→2016ジャニーズカウントダウン」でチャンカパーナを歌うNEWSに私は堕ちた。もう3年かとも思うし、まだ3年なんだとも思う。それだけこの3年間でNEWSを好きにならなければ見られなかったものや味わえなかった気持ちをたくさん経験した。私がその時ジャニーズカウントダウンを見ていたのはたまたまだった。母がつけていたので、KAT-TUNファンの友人との年明けの話題にできるかなと思って一緒に何となく見ていた。ジャニーズには疎くほとんど知らない人たちばかりだったが、私は楽しく見ていた。そう、楽しく見ていたら現れたのだ。たくさんの華やかな衣装のなかでもひと際目立つビビットピンクのファーの衣装を身に纏い、"チャンカパーナ"という謎のワードを繰り返し歌う4人が。衝撃だった。見た目もそうだが、なにより歌に惹かれた。もっとこの人たちの歌を聴いてみたいと思った。後々調べてみたら歌っていたのは黒髪の美しい天使とワンナイトするっていう歌だったんだけど。彼らが歌い終わった後、母に「さっきの人たち誰?」と尋ねたのを覚えている。あの日から3年が経っていた。あの日彼らに出会ったきっかけとなった曲を、同じカウントダウンコンサートという状況で聴いていた。でも、あの日とは違う。あの日は少ししか歌っているところを見られなかったけれど、この日は単独でおよそ3時間。あの日テレビの画面に映る彼らに釘付けだった私は、今、同じ空間を、同じ時間を彼らと共有している。とても不思議な感覚でとても贅沢な気分でとても幸せだなと思った。彼らを好きになって、楽しいことばかりだったといえばきれいごとだけど、それでもやっぱり楽しいことがいっぱいあった。彼らを、NEWSを好きになれてよかった。あの日、出会ってくれてありがとう。たくさんの楽しいことを経験させてくれてありがとう。4人のことが、NEWSのことが大好きだよ。

 

"愛がなくては生きていけない"
私の初「LVE」。ここで。初聴きがライブでのバンド生演奏でってもうCD音源聴けなくなるやつ。聴くけど。この曲では4人はまた最初と同様スクリーンの内側に入る。ただし、最初とは意味合いがかなり違うように思う。最初がそこからの旅立ちだとしたら、これは抑留といったところだろうか。スクリーンに歌詞が映し出される。圧倒された。人間の"生"を生々しく感じる歌詞、閉ざされた空間で何かに抗うように激しく暴れる4人、そしてそれに見事に調和しさらにはそれらを助長しているスクリーン上の文字。全てが一体となり私に、見ている人たちに、ガツンと圧をぶつけてきた。もう一度職業を考えることが出来たなら、こういう歌詞のフォントとか細かい部分を巧みに創り観客を魅了できるような職業に就いてみたいと思った。こういうのはだれが決めているのだろう、ライブ終演後からずっと考えていた。ら、加藤さんだった。*6もちろん他のスタッフの方々と一緒に創り上げているとは思うが、加藤さん自らフォントを決めていた。完敗。加藤さんの演出の細部までこだわり抜いてくれるところが好きだ。彼はこういったフォントとか、ところどころ登場する異星人の声だとかいわゆる表では分からない部分に多く携わっていたりする。NEWSに対する愛だし、ファンに対する愛だ。

 

"ありがとう!愛してるぜ!!!!"
私も!!!!そう思わずにはいられないこの曲「Strawberry」は昨年8月頃オンラインで限定発売された「「生きろ」15thAnniversaryBox」のCDに収録されている。それぞれが歌うパートはそれぞれが作詞していて、今回はスクリーンに映し出される歌詞もそれぞれの手書きの文字だった。生で披露されたのは初めてで、見ているとなんだか愛おしさで胸がいっぱいになった。当たり前だけど、みんなそれぞれ字が違う。大きさも字体も筆圧も違うしバラバラだ。だけど誰の字もそれぞれに「らしく」て、そんなバラバラが集まってこの曲は1つの曲になる。とてもNEWSらしいと思う。4人がセンステに肩を並べて座りステージはオルゴールのように回る。NEWSの愛おしさのすべてがここに凝縮されている。

 

 

ここで時空の歪みが発生する。EPCOTIAライナー内で遊んでいた異星人たちが誤操作を起こしてしまうのだ。時空の歪みが生じた空間では各メンバーのソロ曲が披露された。その後、時空の歪みは解消され私たちは再び宇宙を旅する。しかし宇宙旅行に予想しない事態はつきものだ。私たちの乗るEPCOTIAライナーはブラックホールに突入してしまう。これはなかなか経験できないことらしい。歴史的瞬間、だと機長が言っていた。しかしいつまでもここに居続けるわけにはいかない。どうやって脱出しようか。異星人たちがここを脱出できる方法を知っているという。異星人たちの指示に従い、一緒に歌ったりリズムをとったりする私たち。そしてついにブラックホールから脱出することが出来た。カイ、コタ、ボンセン*7教えてくれてありがとう!

 

 

"やっぱ 僕らファンタスティック!"
NEWSはとても人間味溢れるアイドルだ。しかし、一方でとてもファンタスティックで空想的でもある。この2つは共存し得ないように思えるが、それが共存してしまうのがNEWSだ。
"やっぱ 僕らファンタスティック!"
加藤さんが全力でこう叫ぶ姿が見れて嬉しかった。私は彼らの持つこの2面の共存が好きでその人間味もファンタスティック性も愛している。2018年、私が今まで見てきた、愛してきたそのファンタスティック性は目の前で凄惨に音を立てて崩れていった。私が今まで愛していたあのファンタスティック性は何だったのか。あれは幻だったのか。もう彼らを私の大好きな姿,形で見られなくなってしまうかもしれない。果たして彼らに"これから"は存在するのか。怖かった。どうしようもなく、怖かった。6月7日、急に目の前が真っ暗になった。これまでも何もなかったかと言えばそんなことはないのだけれど、今回ばかりは事の大きさが違う。誰かが流したデマかもしれない、正式に報道されるまではそう言い聞かせて何とか自分を落ち着かせるのに必死だった。けれど報道が出てしまった。涙が止まらない。なんで自分がこんなに泣いているのかすら分からない。ただ怖かった。私は彼らのしたことをこれからもきっと完全には許せないのだろう。でも同時にどうしようもなく彼らのことが大好きで大好きで仕方ないのだ。加藤さんは叫び続けてくれた。何万人ものファンが埋め尽くす空間で。加藤さんは、そしてNEWSは自分たちがファンタスティックであることを諦めていない。どんな酷い世の悪意にさらされても何回も転んで泥まみれになってもそれでも必死で全力で這いつくばってでも守ろうとし続けてくれている。傍から見ればかっこ悪く映るかもしれない。でも私はそうまでしてもそこに居続けててくれる彼らが大好きだ。彼らが守り続けてくれている限り私も信じていたいと思う。彼らの持つその幻のような甘く儚くも頑ななファンタスティック性を。

 

"Happy Ending is waiting"
この楽しかった宇宙旅行も間もなく終了だ。私たちの青く輝く故郷、プラネット01・地球はもうそこに見えている。
"Happy Ending"
NEWSはそう繰り返す。多幸感溢れる表情で、希望ある声色で。
"幸せはいつも君のそばに…"
この旅はここでおしまいだが、幸せな終わりはこの先に待っている。幸せというものは気がついていないだけで本当はいつだって私たちのそばにあるのかもしれない。そしてその幸せはここでは終わらない。私たちの向かう先にはきっともっともっと幸せな結末が待っている。

 

"さあ行こう 立ち向かえ希望へ"
NEWSの23rdシングル「BLUE」は6月27日にリリースされた。前述した目の前が真っ暗になった日のわずか20日後だ。このシングルのリリースはあの頃の私たちファンの、そしてNEWSにとっての希望の光だったんじゃないかと思う。このCDのリリースが決まったのはもちろんそれ以前なのだけれど、無事リリースされたこと、シングルチャートで1位を勝ち取ったことは間違いなくNEWSの"これから”への希望だった。彼らの言い方を借りれば、この曲は手越さんがNEWSに還元した曲だ。彼はNEWSの"これから"を明るく切り開く光を持っている。手越さんの強さが好きだ。それは彼自身が元来持っていたもの以上に彼の優しさによるものが大きいと思う。これからもその優しさでNEWSの進む道を照らし続けていてほしい。まだまだあなたたち4人とたくさんの夢を見続けていたいから。

 

 

 

 

 ライブについて文章に残したのは今回が初めてだ。TWINKLE STARの手越さんが天使みたいに可愛かったとか、EROTICAの小山さんがすごく妖艶だったとか、宇宙遊泳する増田さんが向きたい方向に頑張って向こうとして身体ブンブンしてたのが可愛かったとか、31歳の加藤さんが魅せた時を超えたカカオはシゲが過ぎるぜ*8とか、他にもここには書ききれなかったことが山のようにある。毎年年越しの瞬間は自宅にいる私にとって、こんなに楽しい年越しは初めてだった。最高の宇宙旅行を、宇宙デートをありがとう!大好きだよ!!!!

今回この記事を書くにあたり、綴さん(@penguincawaii) のお題をお借りしました。素敵なお題のご提供ありがとうございます。

"NEVERLAND"、"EPCOTIA"に続くファンタジックで壮大なアルバム・プロジェクト第3弾は"WORLDISTA"。次はどんな世界に連れて行ってくれるのかな~!

*1:NEWS(殊に手越さん)はライブのことをデートと言ってくれる。こちらとしてもその認識だ。

*2:私たちが乗る宇宙ロケットの名前。

*3:EPCOTIA及びEPCOTIA-ENCORE-のペンライトのこと。その形から私はそう呼んでいる。

*4:フジテレビ「連続ドキュメンタリー『RIDE ON TIME~時が奏でるリアルストーリー~』2019年1月25日放送回での発言。

*5:アリーナツアー「EPCOTIA」のパンフレットより。こんな細部までしっかり作りこまれている。好き。

*6:フジテレビ「連続ドキュメンタリー『RIDE ON TIME~時が奏でるリアルストーリー~』2019年1月25日放送回より。

*7:主要3異星人たちの名前。今回「EPCOTIA-ENCORE-」では彼らのぬいぐるみがグッズとして販売された。可愛い。

*8:FMヨコハマ「SORASHIGE BOOK」2019年1月27日放送回での表現。

東京一人旅 1日目

 8月10日。

私は東京駅に降り立った。何年振りの東京だっただろう。記憶の中あるいは映像で見た東京よりもずいぶん大きく感じた。時刻は朝7:30。私は通勤で駅から出てくる人たちの流れに逆らってホームへ向かった。大きなキャリーケースを引いて辺りをキョロキョロしながら逆行してくる私はさぞかし邪魔だったに違いない。ちょっぴり申し訳なく思いつつも、平日の朝っぱらから遊びに行けることに少なからず優越感のようなものを抱いていた。

駅の中で若干迷子になったり、Hey!Say!JUMPの8連くらいある夏タビのポスターにはしゃいだりしているうちに乗ろうと思っていた電車に乗り遅れてしまったが、問題はなかった。東京はすぐに次の電車が来る。ホームに着いたら丁度口を開けていたそれに乗り込み神楽坂へと向かった。神楽坂に何があるのかほとんど知らなかったが、私には目的が3つあった。

1つ目の目的を果たすため、駅にあったマップを見ながら緑色のドアの建物を探した。そう。クリームパンが美味しいらしい「亀井堂」だ。地図を見て歩くのはそこまで苦手ではない(と思っている)のですぐに見つかった。前日の晩から何も食べていなかったから私のお腹は既にペコペコだった。東京駅で食べることももちろん出来たがここのパンを楽しみに長時間の空腹を我慢してきた。「やっと食べられる…!!」嬉しさで足取り軽くお店の正面に回ってみると…

 

「ん...???」

 

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 あれ?様子がおかしい。

あ、ドアのところに何か張ってある。近寄って見てみると、

 

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休み!!!!!

 

 

 

え。まじかよ。そんなことある?とても楽しみにしていただけあってすごく残念だった。でもこのままここに居続けても開くはずもなく、仕方なく代わりの朝食を探すべくとりあえず神楽坂商店街を歩いてみることにした。だが、私が着くのが早すぎたのか何処もまだ準備中でこれまた仕方なくようやく見つけた営業中のチェーンっぽいカフェでトーストを食べた。食べ終えてお店を出る頃ようやく多くのお店の開店時間であろう10:00になっていた。そのまま神楽坂をうろうろしていると、「フジヤ」があった。そう。ペコちゃんのほっぺが美味しいあのフジヤである。そこにはどうやらここ限定らしいペコちゃん焼なるものが売られていた。ペコちゃん焼というからにはきっと可愛いんだろうと思ったのだが、写真を見て思わず二度見してしまった。率直な感想を述べるとめちゃくちゃ怖かった。その名の通りペコちゃんが型取られた今川焼のようなものだったのだが、私にはそのペコちゃんは白目を剝いているように見えた。気になる方は是非ともチェックしてみてほしい。見た目はともかくフジヤだからきっと味は確かだと思う。

 途中雑貨屋さんに立ち寄ってみたり、五十番の肉まんを食べたり、可愛らしい外観のお店が点々とある裏道を通ってみたりしながら私は2つ目の目的地に辿り着いた。「borgo oojime(大〆ビル)」にある「THÉOBROMA」だ。どこか外国に来たような、あるいは魔女の宅急便の世界に入り込んだような気持ちにさせてくれる建物だった。ショコラトリーに行くのがちょっと夢だったのでドキドキしながらドアを開けた。ショコラトリーデビューを東京のこんなおしゃれなお店で果たすなんて超贅沢だなと思いながら私はお目当てのジェラートを注文した。

 

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おっしゃれ~!!

 

ピンクのほうは桃。日によって置いてあるジェラートは少し変わるらしい。桃のある日に来られるなんて私ってばついてる。舌触りがとっても滑らかで食べている間中ずっとお口が幸せだった。店内も外観に劣らず素敵でいろんなチョコレートが並ぶ様子はきっとチョコレート好きにはたまらないと思う。また神楽坂に来ることがあれば寄りたいな。

そしていよいよ3つ目の目的地へ。神楽坂駅からほんの数分歩いたところにある赤城神社だ。手を清めて参拝して...帰らない。今回の主目的は参拝ではなくここにある「あかぎカフェ」だからだ。なんとここ、神社なのに境内の中にカフェがある。神社にあるカフェだから和風なのかなと思いきやガラス張りの白を基調とした今時な感じのお店だった。いわゆる甘味処的な感じではない。早速注文して待っている間御社を眺めたりなんてしちゃって。 

「お待たせいたしました。」

 

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わ~!!美味しそう!!

あ、またジェラートかよって思った?!そう!なんとこれ御神酒のジェラート!夏の暑い日、御社を眺めながら御神酒をジェラートで頂く...最高。ほんのりと甘くて食後のデザートにも良さそう。食感はしゃりっとしていてどちらかというとシャーベットに近いかなと私は思った。

日本の夏を感じながら神社を後にし(日本でしか夏過ごしたことないけど)、また駅へと向かった。次に目指したのは渋谷。急にイケイケ。(後で神楽坂の次に渋谷へ行ったという話をしたら「また両極端なところに」と言われた) 渋谷へ向かったのには訳がある。見てみたかったのだ、スクランブル交差点を。加藤シゲアキさんが書く渋谷サーガの舞台の地を。見ておかなければならないと思った。平成最後の夏、まだギリギリ10代のうちに。しかし結果から言うとそこまでじっくりといろんなものを見る時間はなくて、全然満喫とまではいかなかった。渋谷は広い。

が、一番の目的であったスクランブル交差点は見られた。しかも屋上から。出来たばかりだという屋上展望台が期間限定で無料開放されていたのだ。ここまで来て見ずに帰るなんてありえなかったので、今までの人生避けに避けてきたイケイケの人たちがいる中を勇気を振り絞って進み高所恐怖症のくせに屋上へと続く階段を上った。きっとすごい光景なんだろうと期待していた。「わーー!!!!」とか「すごい...」とかそういう感じになるだろうと思っていた。けれど私の感想は想定外のものだった。「...うん。こんな感じか。」何でそんな冷めてんの自分。自分で自分の反応に驚いた。来たのが日曜日とかだったら予想通りの反応を取ったのかもしれない。でも私が見たとき私が期待していたテレビでよく見るような人と人がぶつかるギリギリをガーっと進んでいく光景ではなかったのだ。少し残念だった。でもスクランブル交差点に実際に来られて嬉しかったのでビルを出てから特に各コーナーに用事があるわけではなかったがスクランブル交差点を一周した。大人になったらこんなこと恥ずかしくて出来なくなるのかなと思いながら。

スクランブル交差点を一通り堪能した後、タワーレコードに向かった。意図的に向かったというよりかは歩いていたら大きな看板が見えたから「何だあのでっかいタワレコは...!」という感じで。入り口にはハチ公もどきがいた。(本物のハチ公は渋谷駅に降り立ってすぐ見つけたのでこれがあのハチ公か!と外国から来たらしい観光客に紛れてちゃっかり写真をパシャパシャ撮った)入って真っ先に向かったのはもちろんジャニーズコーナー。1Fは小さいコーナーしかなく、まさかこれだけじゃあないだろうと2Fへ上がってみたらやっぱり渋谷は凄かった。めっちゃコーナーが充実している。一グループ一グループの取り扱い量がすごい。PVを流すDVDプレイヤーがあちこちにあるし、ポスターも店員さんの手作りポップもいっぱい張ってある。WESTに関しては「デビュー4周年」の文字とともに全員分の団扇がずらりと壁に貼られていた。SMAPのコーナーからKing&Princeのコーナーまで全オタク対応型。手厚い。NEWSのコーナーもしっかりあった。嬉しい。プレイヤーでは美恋*1が流れていて、ジャケットが見えるようにディスプレイされているほぼ全てのCDやDVDにポップが付いていて店員さんたちの愛を感じた。こんなん買ってまうやん...  感謝。 やっぱり都会は違うな~!!こんな素晴らしいところが近くにある東京の人たちを少し羨んだけど、やっぱり遠くてよかったのかもとすぐに思い直した。だって、こんなところに通えちゃったらついうっかり買いすぎてしまいそうだから。毎月ジャニコーナーの前でお財布片手に歯ぎしりする羽目になんてなったりしたら辛い。そう、地方オタも悪くない。

そうして十分タワレコを楽しんだ後、最後にこれまた偶然通りかかったSuicaのペンギングッズの期間限定ショップに寄り、私は宿泊先へと向かった。

 

~つづく~

 

*1:脚注をつけるまでもないと思うが、2013年1月31日にリリースされた『NEWS LIVE TOUR 2012 ~美しい恋にするよ~』のこと。4人体制後初めて行われたライブの秩父宮での初日公演が収録されている。

https://www.amazon.co.jp/NEWS-LIVE-TOUR-2012-美しい恋にするよ/dp/B00AND3VW8